大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和29(あ)2404 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人岸達也の上告趣意第一点について。

所論は判例違反をいうが、所論の点を原審の公判調書によつて調べると、所論証

人調べは所論のいうが如き弁護人の申請に基づくものではなく、原審の職権による

ものであり且つその証人は決定どおり全員を取り調べていること明らかであるから、

この場合刑訴規則一九〇条の適用あるものでないことは明白である。されば所論引

用の判例は本件の場合全く不適切である。論旨は理由がない。

同第三点第四点について。

前者は単なる訴訟法違反、後者は事実誤認の主張であつて、何れも適法な上告理

由に当らない。

同第二点及び弁護人岡部秀温、同荒川正一の上告趣意について。

所論は判例違反をいうが、原審の判断は、採証中適法な証拠調べを経ていないも

のがあつても、これを除外して、他の適法な証拠によつて判示事実を認定できると

きは前示の違法は判決破棄の理由とならないとする当裁判所の判例 (昭和二六年

(あ)第四六七七号、同二七年三月六日第一小法廷判決、集六巻三号三六三頁参照)

の趣旨に合するものであり、これに反し所論引用の各判例は全部旧刑訴に関する

ものであり且つ何れも右とは趣きを異にした場合に関するものであつて、本件には

不適切であるから論旨は採用できない。

弁護人福井盛太、同吉田勧、同飯塚信夫の上告趣意第一点について。

公職選挙法二五二条が憲法一四条四四条に違反しないことは当裁判所の判例とす

るところであるから (昭和二九年(あ)第四三九号、同三〇年二月九日大法廷判

決)、所論違憲の主張は理由がない。

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同第二点、第三点について。

前者は単なる訴訟法違反、後者は事実誤認の主張であつて、何れも適法な上告理

由に当らない。

また記録を調べても、本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められな

い。

よつて刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は弁護人福井盛太外二名の上告趣意第一点に関する裁判官池田克の少数

意見を除き、裁判官全員一致の意見によるものである。

右池田裁判官の少数意見は、昭和二九年(あ)第三〇四五号、同三〇年五月一三

日言渡した第二小法廷判決所掲の同裁判官の少数意見のとおりである。

昭和三〇年五月二〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

裁判官 池 田 克

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